４月になりました。例年ならば新卒社員さんと共に「新人社員研修」に参加し、前年の新卒者が先輩社員として入会式に同席したり、研修の付き添いなどを行う事が、ここ３年の流れでした。

しかし今年は新卒採用をあえて積極的に行いませんでした。それは２名の中途採用を行ったこともあり、組織化に向けた体制を整えることを優先したからです。

しかしＷＥＢ版の合同企業説明会には参加し、高専（５年制の工業高校）の学生さんが興味を持ってくれたことから先生と繋がり、授業の中でビデオレターを流していただけたりしました。３分～５分くらいと言われていたのに、１３分も話ましたが、全て流していただけたようです。

この事で新たな将来の仲間が増えるかは、わかりませんが、学生さんからのアンケートで「熱い思いが伝わります」というコメントをいただきました。一方で、一番多かった回答は「自分のしたいことが出来そう」というものでした。

会社説明のビデオレターに込めた内容は私の想いばかりではなく、商品開発研修やコロナ商品の開発話、社員さん達の取組みが新聞に記事として大きく取り上げてもらえたことなど、実際に社内で起きている話をしました。また将来の自動化を見越した商品も開発していきたいという展望にも、多数の方が共感してくれたように思います。

当社はメーカーです。世界を“あっ”と言わせる商品を作れる可能性があるし、その結果として大きな利益を得られる可能性もあります。そんな時は滅多に来ないかもしれませんが、その時の感動を想像しながら、気持ちを持ち続けることは、人生を楽しめるコツだと思うのです。楽（ラク）をしても達成感は味わえませんが、未知の未来に夢をはせて課題に向き合い、挑戦する過程を楽しめる会社でありたいと思います。

ところで今月は新たにパートさんが１名入社してくれました。面接には募集の判断をしたTさんと、今期の製造リーダーのOさん、パート社員のNさんが参加してくれました（私は採用決定後に挨拶）。一緒に働く仲間の採用判断を社員さんやパートさんが行うことは大事です。

期待したり、可能性を信じるから採用するわけですから、その判断をすることで、向き合う覚悟が芽生えると思うからです。気にかけていると、出来るようになったことにも気付けます。その時の喜びも、楽しめる過程の1つとなります。

私自身もIさんと共にT病院さんとの共同開発商品を手掛け、今月無事に特許出願申請まで進められたことに、ささやかな喜びを感じています。素敵なチラシの原案をNさんが作ってくれ、緊急医の先生からご要望を受けて、感染対策の安全性を担保する試験方法を模索して、Hさんが来月にはT病院さんと共に実行します。病院の先生も一緒になって、これまで世の中に無かった商品を手探りで生み出す過程を楽しめています。

エーディエフの社長として、夢とロマンを大きくもって人と向き合い、結果だけに目を向けるのではなく、成果（物事の過程）を大切にしながら、日々のささやかな喜びを感じられる企業を皆さんと共に育てていきたいー
そう改めて思った、春です。